私はある男性と親密になりました。
その人は私の勤める会社取引先の社長で、事務員の私はいつもお茶出し担当です。
その社長とだんだん気さくに話をするようになり、さそわれて食事をしました。
ここで私が思ってもないようなことが起きたのです。
二人っきりの食事は町中はなれた山中の料亭で、お客ごと一部屋づつ離れになってる構造です。
そして、社長行きつけにしてる店だけあり、その店の雰囲気に圧倒されてしまいました。
舞い上がった私は調子に乗り飲めない酒をすすめられるまま口にしたのです。
社長は品のいい腕時計に目をやって、すっかり良い気分になった私に、次に行こうと提案しました。
そしてその日社長と私はあっさり一線を越えました。
社長にしてみればこの女を落とした気分でしょう。
その後も頻繁に会うようになり、ある日社長は突拍子ないことを言います。
「自分の愛人になれ。」と
実は最近愛人と別れて寂しい模様です。
ちょっと薄い頭の前で手を合わせる社長の姿にちょっと心を動かされました。
ですが、お金がからむ人間関係は自分を殺さなくてはならないこと。
私は愛人なりたいのか恋人になりたいのかわからないまま結局すべての付き合いを断りました。
もっとよく考えるよう言われたのですが、逃げるようにその場から去りました。
そして、その後社内で無理を通してもらって来客担当から外れることができました。
わたしとのすれ違いに業を煮やした社長は直接連絡してきましたが一切取り合わないで愛人契約の話を断り続けました。
そして、上司に聞いた話によれば、社長は女性好きで若い恋人を作って不倫してたみたいです。
別れたといったのは本当で、前の彼女は旦那と離婚させて子供とも離れさせて付き合ってたみたいです。
こうしたリアルな話を聞き彼女だった方はどこまで好きだったのだろうかと思いました。
気の毒ですが事業自得です。
そしてわたしも同じ境遇になる可能性があったと思うと情けなくなりました。
わたしは多少浮気の願望がありますが、想像と現実は違ってお金が今以上に入っても、それによって失う自由を思えばたった1度の過ちですみよかったのかと思います。
そして面倒ごとが好きではない私はわがままな主人のみで十分です。
不毛な状況での恋愛は自分も相手も壊してしまいます。
今後は付け込まれないようにしっかりしようと思っています。
浮気は途中でやめて正解だった