実家に遊びに行っていだ時の話です。
娘は1歳を少し過ぎたくらいで、ハイハイをしていました。
息子は3歳で、元気いっぱい走り回っていました。
娘は追いかけっこが大好きで、その日は一生懸命息子のあとをついて回っていました。
まだしっかり立ち上がれない娘にとって、実家は一番良い遊び場です。
昔ながらの大きい家なので畳の部屋が多く、どこでもハイハイで行きたい放題です。
そんな実家の構造なので、私も危ないことはないだろうと目を離していました。
実家には甥っ子もいるので、その日はどたばたと賑やかでした。
実家には姉が住んでおり、久々の再会だったので話に花が咲きました。
しばらくお喋りに夢中だったのですが、ふと気づくと子供が3人ともいません。
子供の声もしないのです。
不思議に思った私たちは大きな声で「おーい」と声を掛けました。
返事がありません。
慌てた私は家の中を見て回りました。
大きな和室を全て見ましたが3人はどこにもいません。
どうしよう!と焦った私は廊下に出ました。
廊下の横には扉があり、その先が二階に繋がる階段になっています。
階段の扉が少し空いていたので、開けて上を見ると娘がハイハイをしながら階段を上っているのです。
まだ頭が大きくバランスが取れないのか、フラフラして落ちそうです。
「ちょっとちょっと!」と声を出した瞬間、娘は私に気づいたらしくこちらを見ようとしました。
その時です、階段についていた手が離れ、娘は真っ赤さかまに階段から落ちてきたのです。
途中、段で顔をぶつけて私に降りかかってきました。
「うわぁ!」叫んだ直後に、ドスっとすごい勢いで娘がぶつかりました。
上から降ってきたからか、すごい重くて、そのまま階段の一番下で仰向けに倒れました。
お尻を強打し痛くて動けませんでした。
娘は口を開けてポカーンとしたまま動きません。
死んだと思いました。
血の気が引いて、どうしてしっかり見ていなかったんだろうと、一瞬で涙があふれました。
生きた心地がしませんでした。
その直後、娘の顔がみるみる歪み、うえええーん!と大声を出して泣きました。
落ちる時顎を階段でぶつけたようで、切れて血が出ていましたが、生きていたことが嬉しくて抱きしめて泣いてしまいました。
その後、市民病院の救急外来で顎を見てもらいましたが、ぶつけただけで骨に問題はありませんでした。
あの日以来、子どもの行動は常に注意深く見ているようになりました。
娘は今や小学生となり、顎に少し傷痕があるものの、元気に過ごしています。
1歳の娘が階段の上から降ってきた!?