私は、福祉系の大学を卒業しまして、何人かの女子の同期と一緒に、介護業界へ入社する形となりました。
私は所属しておりますグループ系の老人介護におきまして、高級老人ホームに配属されることとなりました。
そこの高級老人ホームでの配属先で安心した点としましては、やはり、スタッフの充足に力を入れていることもありまして、スタッフの人数が足りていると思っていました。
実情は、入居者3人に対して1人という対応状況でしたので、説明会で言われていた内容とは180度違い、戸惑いを隠せませんでした。
そのような状況の中で、新人であるのにも関わらずに一番気難しい入居者の介護を任せられた時は気が狂いそうでした。
まだ、私の同期も言っているのですが、ボケたお婆ちゃんやお爺ちゃんの方で介護しやすい部分があります。
何回も優しく言って、その方向になるように率先して言いながら寄り添って実践できれば良いだけでありますので、そのプロセスが頭がボケている入居者の方々であれば容易でありました。
しかし、気難しい一人部屋での入居者の方につきましては、口うるさい姑を更にうるさく意地悪にさせたような形で、「何でそこに置くの?私のこと考えてないでしょ?」
「誰のお金をもらってると思ってるの?」ですとか、「入居者が高いお金を払ってるから、貴女たちが生活できてるんでしょ?」
「あなた達のミスのせいで私の生活が無茶苦茶になる!」「御飯の時間が一分遅れたよ!」「あなた達の介護スタッフのミスのせいで私が満足して生活できないじゃない!」
そんな気難しい方々の前職は医者や、国会議員や高級デパートの幹部等、そうそうたるメンツが揃っていると言う状況でした。
そのような嫌味や悪口に耐えながら、車いすに座っていてもとにかく口が悪いので、高級老人ホームでの恐ろしさを体感した瞬間でありました。
私は老人ホームの生活としましては、お互いがニコニコで「いいのよそんな」みたいな謙遜が時折繰り広げられる情景を思い浮かべていました。
いつも「今日はどんなこと言われるのだろうか」と下に常に見られる状況が非常にきついです。
今後も、高級老人ホームでそのような方々の入居者たちとどのようにすれば当たり障りなく接していけるのかを考えて行きたいと思います。
スタッフでもごく少数ですが上手く対応できる方もおられますので、そのようなスタッフの方々を目標にしていきたいと考えております。