「無法地帯」と私が名付けた職場にいた頃の話です。
役所のような某団体で契約社員として勤めていました。
一応、一年更新ですが更新の有無を聞かれることもなくダラダラと更新されるまま正社員に登用されることもなく、社員ほどの保証もないままの状態で三年。
我慢できた方だと思っています。
お給料は安いのにフルタイムでの出勤を強いられ交通費も出ない酷い労働環境。
契約社員が多かったし、仕事内容がハードだったので皆で声をあげたらいきなり給料は上がったものの、職場の環境は劣悪なまま時間ばかりが過ぎていきました。
一応、社則はあるものの他の会社のように冊子を渡されることもなければ、説明を受けることもない。
普通の会社とは大きく違っていたんです。
職場のルールを作るだけでも一か月熟考されたり、忘年会を仲間内で開催しようとしたら「提案書」と「企画書」を出すように言われたりと面倒なことばかり。
そのくせ、所長は時々フラッと現れては専用の個室にこもってコーヒーを飲んで新聞を読んで帰るという名ばかりの所長。
ある時、珍しくパソコンを開いているので何をしているのか見てみたら将棋のゲームに夢中でした。最悪です。
上司はさておき、普段接することが多い同僚や直属の上司は社会人経験があるはずなのに非常式な態度ばかりで、スカート禁止、アクセサリー禁止、ブランド物禁止なのに堂々とスカートを穿いて、Diorのピアス、シャネルのバックと若干趣味を疑うような服装で出勤したり、逆にパジャマのような服装で出勤してきたりと頭を抱えることが多かったです。
ゴミの分別もしない、共同の冷蔵庫は占領する、サボる、公用車は禁煙なのに堂々と煙草を吸いながらダッシュボードに足を上げている、遅刻が多いなど酷い問題行動ばかりでも、改善を求めるだけでクビになることはありませんでした。
そのような、常識では考えられないぬるい職場だったので、ほとんどの契約社員は備品を盗んだり、仕事をしたふりをして誰かにやらせたりといじめも横行しました。
新しい職員さんが長続きしないのが不思議だったのですが、いじめだと判明。
人の前で叱責したり、一人で仕事をさせたり、仕事をさぼって誰かの悪口を聞かせ続けられるなど不愉快なものばかりです。
私は、決められたルールは守りたいし、仕事しない人と同じ給料なのも腹が立ってきて人間関係にも疲れ、我慢できずに退職しました。
上司に退職の旨を伝えると、手続きは何したらいいのか私わかんない。と総務に丸投げされましたし、次々と質問したら「確認します」の返事ばかり、あんな四角四面の融通の利かない酷い職場には二度と勤めたくないです。
だから「役所仕事」って言われるんでしょうね。