私の2か月後に入ってきたビッグルーキーのオバサンは、ビックリな節約術をお持ちでした。
私達の業務は営業事務で、営業の人のサポートを行うのが主です。
そのため、1日中デスクに座って過ごしています。
だから、仕事はもちろんのことお昼を食べるのも会社内で済ませるのです。
そんな環境の中、ビッグルーキーはイキイキと過ごしています。
どんなふうかというと、まず朝のお茶入れからスタート。
5人分のお茶を入れるのですが、会社で飲んでいるのは大きめのティーバッグです。
5人分を入れただけではもったいないくらいの代物。
そこで、ビッグルーキーは保温効果のある大きな水筒を持参し、お茶が入れ終わった後のティーバッグを水筒に入れ、ポットのお湯を注ぎます。
こうすると家に帰った後の一服にちょうどいい濃さのお茶が飲めるのだそう。
大き目水筒なので、家族みんなで飲んでも余るくらいと満面の笑みです。
なるほど、捨てるにはもったいないティーバッグを有効活用する節約術で、真似はしないもののアッパレです。
また、家庭菜園が趣味の人が多く、家で食べきれない野菜が「食べたい人は持って帰って」と毎日のように集まります。
ただし、家庭菜園レベルだと季節の野菜はみんな同じものになりがち。
でも、ビッグルーキーは有難くもらって帰ります。
しかも、もらった野菜を基本にその日の献立を考えるというツワモノ。
もらった野菜を上手に使えば、1か月の野菜代は微々たるものというじゃありませんか。
玉葱やにんじんなどの基本ものを欲しいときに欲しいだけ買えば間に合うというのですから、なんとも節約上手なお方です。
お弁当のおかずも野菜を使ったものが多く、この前は「上手にできたから」とかぼちゃサラダをみんなに振る舞ってくれました。
本当に美味しかったです。
しかも、こんなにも節約に執着すると他の女性から後ろ指を指されそうなものですが、この方はみんなに愛されています。
心からの「ありがとう」の言葉と節約ぶりを隠さない堂々とした振る舞いがそうさせるに違いありません。
失敗したコピーの裏紙を「子供のお絵かきに使える」と嬉しそうに持って帰るのをみんなが当然のように認知しています。
無駄になるなら喜んでもらえる人にあげたほうがいい。
こんな意識がだんだんと社内に浸透してきたような気がします。
会社の業績に結びつくことはありませんが、ビッグルーキーの登場で社内の雰囲気が明るくなり、結果オーライな毎日です。