ミニマリストという言葉を聞いたことはありますか?
ミニマリストというのは、毎日の生活の中で極力物を減らして生活する人のことです。
大掃除のように不要なものを捨てたり、綺麗に並べたりするということだけではなく、自分にとって根本的に必要なものだけで生活していくという生き方をしている人です。
ミニマリストを目指す人は、部屋の少ない整った部屋のインテリアなどに憧れている人が多いと思います。
最後にはそのイメージに近い部屋になると思いますが、実はその最終的な結果よりも重要なのが、ミニマリストになる過程で得られる事なのです。
その重要なものが「本当の自分と向き合う」ということです。
ミニマリストになるためには、部屋の中の不要なものを捨てていくという作業から始める人が多いと思います。
実は、この捨てていくという作業を行なっていく過程で多くのことを自分自身に問いかけることになるのです。
例えば、ずっと使っていない水彩絵の具のセットがあったとします。使っていないからコレを捨てようと考えます。でも、なかなか捨てられない。
それは、その絵の具を使って何かをしたいという気持ちが心の底にあるからなのです。
普段の生活の中では表に出てくることのない、絵を描きたいという願望。
しかし、よく思い出してみると、この絵の具を買った時には「旦那と一緒に日本中を回って、その風景をスケッチして見たい」そんな気持ちが思い出されてきます。
実は、単純に絵を描きたいがためにその絵の具を買ったのではなく、根本では愛する旦那様との大切な時間を過ごしたいと願っていたのです。
では、今本当に必要なことは絵を描くことではなく、今旦那様と美味しいコーヒを飲む時間を作ることだと気付くのです。
人は物に執着してしまいます。
それを捨てるためには、なぜそれが必要なのか常に自分に問いかける必要があります。その問いかけは、自分の価値観を見直すきっかけになります。
自分の価値観が見えるようになると、毎日の生活の中でそこまで必要ないと感じることに対して時間と気力を使う必要がなくなります。
ものや情報が溢れるこの時代において、無駄なものにとらわれない感覚。この感覚こそが、ミニマリストを目指す過程で得られる最も大切なものです。
物を削ぎ落とした空間を維持するためには、自分の気持ちや感性も研ぎ澄ましておかなくてはなりません。
その気持ちが大切に思える物をより大事にしていくことにつながります。ミニマリストの本質を知ると、人生がより豊かになってくると思います。