介護で苦労をしたこと
自宅で介護をしていて一番大変だと感じたことは排便です。
トイレで排便することはできるのですが、自分でトイレに行くことができません。
そのため、家族が手を貸してトイレに連れて行きます。
・トイレに連れて行ってもらうことにためらいがある。
しかし、本人が「トイレに行きたい」といわずに我慢してしまうことがあるので、漏らしてしまうことがときどきありました。
家族としては漏らしてしまうと片付けが大変なので、トイレに行きたいときにはすぐに伝えて欲しいのですが、本人は家族にトイレを手伝ってもらうことに抵抗があったりするのです。
また家族の用事を中断してトイレに連れて行ってもらうことにためらいがあったりもするようです。
トイレに連れて行く途中で漏れてしまうこともありました。
そのようなときはとても恥ずかしそうで、見ているこちらが申し訳なくなると同時に、「このような状態になってしまって」という悲しさを感じます。
しかし、年齢を重ねれば体が衰えていくことは仕方がないので、悲しいですが現実を受け入れるしかありません。
トイレについては行きたいときにすぐに家族に伝えるように本人に説明をしました。
早く言ってくれれば漏らすことはなく、本人にとっては漏らして恥ずかしい思いをすることがない、家族は片付けをする必要がない、ということを説明してわかってくれました。
・トイレに行く時間は決まっている
また、家族も本人の状態を確認してトイレに誘うように気をつけました。
だいたいトイレに行く時間が決まっているので、その時間になったら声をかけるようにします。
本人がトイレに行きたくないと言っても、「一応行っておきましょう」と説明をして連れて行くこともあります。
そうすると、たいてい排泄をします。しかし、頻繁に声をかけると自尊心を傷つけると思うので、あまりしつこくはいわないようにしています。
・家族と本人が快適になる方法があればと模索しています。
トイレまでの通り道にものが置いてあるとスムーズに移動できないので、廊下や部屋の床にはものを置かないようにして、スムーズに通れるようにしています。
トイレにうまく連れて行くことができても、ズボンを下げることに手間取っていると漏らしてしまいます。
これは介護をする側の問題で、本人に恥ずかしい思いをさせてはいけないと考えて、上げ下げしやすいゴムタイプのズボンを穿いてもらうようにしています。
ゴムタイプなら本人でもズボンの上げ下げができます。
最初はわからないことがあり苦労をしましたが、工夫をすることで介護にも慣れてきました。
それでも苦労をすることはあり、少しでも家族と本人が快適になる方法があればと模索しています。