2017年夏に、青森に旅行に行きました。本当は日本三大祭りのねぶたを生で見たい!という意気込みがあったのですが、残念ながら宿が取れず、泣く泣くねぶた前の連休で行きました。
今回の目的は星野リゾートが経営する、三沢にある「青森屋」に泊まること。その前にまずは青森市に向かい、青森駅から徒歩5分のところにある、「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に行きました。「ワ・ラッセ」はいわばねぶたの体験館のようなところで、実際に祭りに使われたねぶたを間近で見ることができます。前回大賞を取ったねぶたが飾られているほか、祭りの映像も大型スクリーンで見ることができます。
ねぶたは多くのねぶた師が、なんと1年がかりで制作し、人気のねぶた師はその中で数台担当するそうです。その制作の過程はまさに骨が折れる作業。ホールに祭り囃子が聞こえれば、今にも動き出しそうな迫力と、ねぶた師たちがねぶたにかける思いと気迫を感じることができ、より、祭りを生で見たいという気持ちが強まりました。
青森屋
レンタカーを借りて、いよいよメインイベント、青森屋へ。星野リゾートの中ではリーズナブルな宿で、7月の土曜の一泊二日、2食付きで2万円程でした。夕食は3タイプあり、和・洋・中それぞれの料理が楽しめるバイキング形式の「のれそれ食堂」、青森の祭りを楽しめるショーレストラン「みちのく祭りや」、離れの古民家で会席料理を楽しめる「南部屋敷」があります。私はその中でも青森屋イチオシ、「みちのく祭りや」を予約しました。
その日はあいにく雨で、15時過ぎにチェックインしたのですが、一日過ごせる、テーマパークのような館内を早速探検します。「みちのく祭りや」を予約した人には、通常500円の貸し浴衣が無料で借りられます。浴衣に着替え、レストランへ。なんとステージ真ん前の席を用意していただき、ショーが始まるまで地元で採れたお刺身や、八戸の郷土料理、「せんべい汁」を堪能します。
そしていよいよショーが始まります。青森の4つのお祭り、「八戸 ねぷた」「五所川原 立佞武多」「八戸三社大祭」「青森 ねぶた」をお囃子と共に楽しみます。ねぶたでは、ミニねぶたも登場し、躍動感あふれる動きを見ることができます。花笠も借りて、見よう見まねで跳人として踊ることもできました。せっかく青森に旅行に行くのに、祭りが見られず少し残念な気持ちになっていましたが、思っていた以上に本格的なショーに満足度はうなぎ登り。最後にはショースタッフさんと記念撮影。聞くと県外の出身の型がほとんどで、皆さんこのショーのために必死に練習して習得したそうです。すごい!
お楽しみはまだまだ続きます。レトロな雰囲気で青森屋の中心部、じゃわめぐ広場で毎晩開催される「じゃわめぐショー」ねぶたのお囃子や伝統民謡、津軽三味線などを目の前で見ることができます。こちらは誰でも参加無料!かけ声と手拍子で大盛り上がり間違いなしです。
じゃわめぐ広場のお隣、「ヨッテマレ酒場」は深夜0時までやっている酒場。みちのく祭りやで満たされたお腹も、そろそろ落ち着いてきた私たちはついつい店内へ。ここでは青森の郷土料理、「十和田バラ焼き」と、青森りんごサワーで乾杯!すぐ近くでは青森ならでは、ホタテ釣りをやっており、常に笑い声が絶えない賑やかな夜は更けていきました。
翌朝は早起きして、昨晩ショーをやったじゃわめぐ広場で「津軽弁 ラジオ体操」を体験。寝起きに心地よい津軽三味線が奏でるおなじみの曲と、ちょっとなんて言っているか理解不能?な津軽弁をバックに体を動かします。
その後はお待ちかねの朝食。割烹着を纏ったかっちゃ(津軽弁でお母さん)が出迎えてくれます。ここでも青森の郷土料理がたくさん味わえるほか、とろろやオクラ、納豆、まぐろなどを豪快にのせてつくる田舎ののっけ丼も堪能。中でもサイコロ状の野菜を昆布だしで煮込んだ「けの汁」は、前日酷使した胃に染み渡る優しい味でした。
あいにくの雨で急遽予定を変更して、早めに宿に向かったのですが、丸一日楽しむことができ、色々なお店を回らずとも青森の郷土料理を多数堪能でき、再訪したい、思い出に残る旅となりました。
今回はレンタカーを利用しましたが、八戸駅から青森屋までのバスも運行しており、新幹線からのアクセスも抜群です。北国で、熱い祭りや温かみのある郷土料理に触れてみませんか?