辛い体験

好きな人に誤解された辛い日々

私が、辛いと感じたのは好きな人に誤解されていたことです。
30代の時に、私には結婚を考えた人がいました。
同じ職場の人で、周囲もそのことを知っていて、応援してくれていたんです。
そんな時に、私は後輩の男性を指導することになったんです。
ぼんやりしていて、ドジばかりする彼は、まるで弟のような存在でした。
仕事をなかなか覚えられない彼に付き添って、あれこれと世話を焼いていた私は、ある日間違えて彼の手帳を持って帰ってしまったんです。
そういえば、カフェでランチをした時に彼がテーブルの上に置きっぱなしにしていたので、私が持って出たんです。
急いでいたので、とりあえずバッグに入れたのですが、どうやらそのまま忘れてしまったんです。
私は、早速翌日の朝に彼に手帳を返したんです。
ですが、この何気ない行動があらぬ噂の発端になってしまいました。
どうやら、社内では私の家に後輩が泊まって、手帳を忘れていったという、事実を歪曲した噂になってしまったんです。
もちろん、私はすぐに否定をしましたし、後輩も周囲に説明してくれました。
ですが、なかなか周囲は納得してはくれなくて、噂は更にヒートアップしていきました。
私が二股交際をしているとか、後輩が強引に迫ったとか。
意地悪な男性上司からはセクハラめいたことを言われて、傷ついたこともありました。
でも、私は彼氏までその噂を信じているとは思いませんでした。
ある日いきなり交際を止めようと言われたんです。
なぜかと聞いたら、理由は私が一番知っていると言われました。
私は、この噂が流れた時に一通り彼には説明したんです。
ですが、彼は信じてはくれていなかったのです。
私は、何度も何度も誤解を解こうと努力をしたんです。
ですが、その度に彼の態度はどんどん頑なになっていきました。
「こんな尻軽とは思わなかった」と、暴言まで吐かれて、私は愕然とするしかありませんでした。
私の方こそ、かなりショックです。
私の言葉よりも周囲の噂話を信じるなんて、あんまりだと思いました。
私は、込み上げてくる涙を堪えるので精一杯でした。
好きな人に信じてもらえないことが、こんなにも辛いこととは思いませんでした。
それから、彼が会社を辞めるまで、私たちは一言も言葉を交わすことがありませんでした。
あんなに好きな人なのに、あんなにラブラブだったのに、そんな些細な噂話で、すべてが台無しになってしまうなんて、私には信じられませんでした。

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