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お薦めの本

人生の節目を迎えた女性の日常が丁寧に描かれ、ほっこりする一冊

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読めばどこかほっこりと温かい気持ちにさせてくれる一冊、「パンとスープとネコ日和」(群ようこ著/ハルキ文庫)。慌ただしい日常に疲れてしまったときにお薦めしたい本です。

女性からの人気が高い作家・群ようこが、人生の節目を迎えた女性の日常を丁寧に描いています。2012年に出版され、2013年にはwowowでドラマ化されました。

主人公・アキコは、長年出版社で編集者として働いてきた50歳の独身女性。ある日突然、唯一の身寄りである母親を亡くします。

その矢先、会社で部署移動になり、編集者を続けられないのならと会社を退職。母親の営んでいた「大衆食堂カヨ」を改装してお店を開くことを決めます。

見どころは、仕事を辞めてどのようにお店を営んでいくかを、アキコの心境の変化や日常の何気ない出来事を交えながら描いているところです。

母親が営んでいた大衆食堂に対し、アキコが営むのはサンドイッチとスープがメインのお店。母親の大衆食堂は常連のおじさんが毎日集まっていましたが、アキコが営むお店にはナチュラル系のおしゃれ女子が集まるように。

常連のおじさん達は、自分たちの居場所がなくなったこともあり、大衆食堂をしたほうがいいんじゃないかとアキコに言います。「自分のお店は来るお客さんを選んでいるんじゃないか?」と、アキコはお店のコンセプトに頭を悩ませてしまいます。

けれど、誰にどんなことを言われても、修道院のようなシンプルな店内で、こだわり食材を使ったサンドイッチとスープを提供するという自分のスタイルを貫いていきます。

疲れたときや、悩んで気分が落ち込んだときは、ネコの「たろ」に癒やされながら。新たな人生をスタートさせ、迷いながら前へと進んでいく女性の日常がリアルに描かれているところに、共感できる人も多いはず。

また、忘れずに注目したいのが食べ物が登場するシーン。仕入れたこだわりの食材で作るサンドイッチにスープは、一見シンプルだけど、アキコのお店の繁盛ぶりを考えると「何度も食べたいと思えるおいしさ」がそこにあるようです。

この作品は、本当にゆっくりと物語が進んでいきます。母の死と向き合ったりお店のコンセプトに悩んだりしながらも、アキコが丁寧に日常を過ごしていく様子が描かれているのが印象的です。

アキコは、仕事が終わればゆっくりと入浴剤を入れて湯舟に浸かり、お店が休みの日には土鍋でご飯を炊き、コーヒーミルで豆を挽いてコーヒーを淹れます。

忙しい日々の中で、自分の時間を楽しみながら生きているアキコの姿にとても元気をもらえました。温かい気持ちになれ、「私もがんばろう」と思えるこの作品を、ぜひ一度読んでみてください。

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