ニュース、面白い本、貧乏体験談、幸せになる方法等を投稿していきたいと思います。

日々新たに

お薦めの本

第三の時効は人間の業を感じる素晴らしい本

投稿日:

今日お薦めしたい本は、横山秀夫さんの第三の時効です。ある男性が殺され、その妻の幼なじみの男性の犯行とされます。その容疑者は逃げ続けて、15年が経過し、時効が間近に迫ります。

警察は、時効が成立すれば、容疑者は、この妻に連絡をしてくるのでは、と考えて、身辺警護をしていました。なぜならば、この容疑者が殺人をおかした理由は、妻に乱暴し、その時にたまたま早く帰ってきた夫と遭遇し、もみ合いとなり、殺してしまったのです。

その後、妻は妊娠している事に気付き、夫の子供だと信じて出産しますが、生まれてきた娘は、容疑者そっくりの耳たぶを持って生まれました。その事から、警察は、必ずこの親子に、容疑者は接触すると考えます。

人間描写、それぞれの感情の描写が素晴らしく、真相がどこにあるのか、本当に容疑者が殺したのか、最後までドキドキしました。

生まれてきた娘が、自分を乱暴した男の子供とは、何て残酷なのだろうと思い、娘は、自分の出生の秘密に薄々気付きながらも、どこかで信じたく、誰かに否定してほしいと願っていて、その子供の心情を考えると、辛くなりました。

容疑者の男性は、殺害後に海外に7日間滞在していて、その期間は時効の進行が停止されるのですが、容疑者はおそらくそれを知らない、と警察はよんでいて、その辺りもとても興味深く読みました。

数年前に、容疑者の男性が、親子の家に電話をかけてきて、あの子、俺の子だろう?と尋ねてくるのですが、逃げ続けながらも、この親子を見ていて、子供が自分の子供だと認識している、この辺りから、この事件には何か他に真相があるのでは、と疑問にかられ、本当に犯人なのか、ととても気になりました。

7日間の海外に滞在していた期間を計算し、本当の時効が成立する日、事件が大きく動きます。驚愕の真実で、あまりに残酷な結末です。警察の凄腕の班長は、最初から、犯人はこの妻だと考えていて、時効が成立する直前に起訴をします。

妻は時効が成立したと思っていて、犯人は容疑者の男性ではなく、自分だ。自分の身代わりで彼は逃げ続けてくれた、と自白します。でもそれは、時効が成立したと信じての自白で、そうではなかった、と気づいた彼女のおそろしさ、が本当に伝わるようでした。

警察の凄腕班長のよみがおそろしく、追い詰め方がまた、悲しいほど残酷に感じます。自業自得だけれど、これから残される娘はどう生きるのか、人間の業を感じる素晴らしい本です。

スポンサーリンク



-お薦めの本
-,

Copyright© 日々新たに , 2018 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.