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「殺人鬼フジコの衝動」感想

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「殺人鬼フジコの衝動」は2008年に刊行された真梨幸子さんの50万部を超えるミステリー小説です。
ミステリーではありますが、個人的にはサイコサスペンスの要素が強い作品だと思います。

またこの作品は「フジコ」のタイトルでドラマ化されました。2015年11月にHuluとJ:COMにて全6話が配信されました。(アイキャッチ画像)

一言でいえば、一家殺人事件の生き残りだったフジコが、殺人鬼になる過程が描かれた小説です。
とにかく救いようのないグロくて嫌な小説です。

人間の恐ろしいカルマや、女性ならではの心の闇が、これでもか!というほどたたみかけてきます。
でも、私がお薦めしたい本として「殺人鬼フジコの衝動」をご紹介する一番の理由は、ストーリー展開が面白く、先が気になってしょうがなくなるというところです。

この小説は、いわゆる「イヤミス」という部類に属します。
イヤミスとは、読んで嫌な気持ちになるけれど、後を引くミステリーの事です。

他にも、続編である「インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実」や、「殺人鬼フジコの衝動 限定版」に付属した小冊子収められた「私はフジコ」を合わせて読むと、より世界が広がります。
というより、これも読まないとフジコの世界は完結しないのではないかと思います。

殺人、いじめ、虐待そして整形など、人間の怖い部分ばかり書かれていて、正直暗い気持ちになります。
でも、内容のグロさはさておき、この小説の一番の見どころは、フジコをめぐる人間関係に張り巡らされた伏線です。
ただグロい描写だけの小説もありますが、この小説は決してそのようなものではありません。

たくさんの登場人物がそれぞれ大切な役割を持ち、ストーリー構成がしっかりしているのです。
あそこの場面で出てきた人って、この人だったんだ!というように、読み進めていくうちにいろんな出来事がリンクしていきます。

救いようのない小説ではありますが、3Dで語られるストーリー展開には爽快感をがあります。
ストーリーが進んでいく中で、フジコだけが生き残り彼女の一生を左右してしまう一家惨殺事件の犯人や謎まで解明されていきます。

色々な事件を通して人物もたくさん登場してきますが、ここが真梨幸子さんの実力なのでしょうか、1人1人個性的な描写のおかげでとても分かりやすいしストーリーの幅を広げてくれます。

最近では現実社会でもこのような陰鬱な事件が多発しています。
せめて虚構の世界ではスッキリしたものを読みたいとは思いつつ、ついついこの手の本を選んでしまうのはなぜなんでしょうか。

こんな事件が実際にあったら本当に怖いのですが、虚構だからこそ「他人の不幸は蜜の味」的な感覚で読みたくなってしまうのかもしれません。
そして読んだ後に達成感を感じられる「殺人鬼フジコの衝動」は、何回も読みたくなる作品だと思います。

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