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お薦めの本

『とりあえずウミガメのスープを仕込もう』を読んで

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今回お薦めしたい本は、宮下奈都さんの『とりあえずウミガメのスープを仕込もう』です。ESSEという雑誌の2011年9月から80回弱分の連載がまとめられています。

宮下さんのご飯にまつわるエッセイがカテゴリーごとにまとめられていて、見開き2ページほどに1話ずつ載っています。
友達のお母さんが作ってくれた大人になっても忘れられないマドレーヌ、子供達が美味しいと行ってくれた高校の教科書のレシピで作るハンバーグ、子育てに行き詰まっているときに公園でおじさんがくれたホットワインなど、美味しいご飯とそれにまつわる話がたくさん出てきます。

面白かったのは、宮下奈都さんが本当にご飯が好きだなと感じるところです。丁寧にご飯を作っている様子、家族でご飯を食べる時間を大切にしている様子が伝わってきます。
中でも家族との記憶が心に残りました。今は亡きおばあちゃんとの思い出や、お母さんがこんな気持ちで作ってくれていたのではないかと回想するシーンは、読んでいてジーンと来てしまいます。

エッセイの中で、宮下さんの子供達が生まれるところから、三人いる子供の長男が高校を卒業して巣立つところまでの成長が見られます。最後に家でご飯を食べる日の献立、最後にお弁当を作ってあげる日などは、お母さん目線で考えたことがなかったので読んでいて「私のお母さんはどんなことを考えていてくれていたんだろう」と自分に置き換えてしまいました。

私はまだまだ家族との時間を大切にできるので、実家に帰る機会を増やしてもっとご飯を一緒に食べようと思えました。

エッセイは人柄がよく出るものだと思っているのですが、このエッセイは宮下さんの優しい人柄が全面に出ていたと思います。子供達三人もとても優しくて、お母さんが作ってくれる料理を美味しいと素直に喜んでいるし、お手伝いも率先しています。
翻って私はというと、お手伝いもほとんどしたことがなくて、お母さんにとっても良い娘ではなかったのではないかと少し反省もしました。

ご飯の思い出は家族の思い出と直結しますし、美味しい思い出は良い思い出に繋がっていきます。その様子がとても伝わってくるようなエッセイでした。

時々小説や本に言及することがあるのですが、「食べもののおいしさは、そのときの心理状態に大きく左右される。つまり、小説の描写として使いやすいのだ。」と書かれていました。効果的にご飯を使う、作家さんのテクニックも垣間見れるようで面白かったです。サクサク読めて、心温まるようなエッセイです。

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